ずば抜けて糖度が高いゴールドバレルを使った、濃密でジューシーなドライパイナップル。出来ました! | Dear Okinawa,

よみもの

2021/02/01 17:12


“美味しいものを作り、届けたい”

「食べ物を生産する立場として、シンプルにそう思います。やりがいと責任感をもちながら、そういう想いで日々の農作業に励んでいます」


 このように話すのは、沖縄県北部の本部町(もとぶちょう)で農産物を育てている山パ農園の福井さん。

「とにかく土づくりが大切です」と話されます。


 よりおいしくて栄養価の高い農産物を育てるため、福井さんが取り入れているのは「BLOF(ブロフ)理論」による有機栽培。

ブロフ理論は科学的・論理的に自然のメカニズムと島の資源を活かした持続可能な農業。

除草剤や化学肥料に頼ることなく、福井さんは敷地内で飼っているヤギに除草と肥やし係を任せ、未来へつながるサステナブルな循環型農業を目指しています。



 山パの「パ」はパッションフルーツとパイナップルのパ。果物好きの福井さんは、南国フルーツの中では特にこの2つが好きなのだそうで、「その業界の頂点(山の頂上)を目指したい」という思いから「山パ農園」と名付けたそうです。


神戸出身の福井さんが沖縄に移住をしたのは2014年。当時、まだ農業が未経験だった福井さんは、沖縄県立農業大学校に通って基礎から学び、2016年に農業をスタートさせました。



 「自分たちの子どもに安心安全なものを食べさせたい」という思いから農業を始めた福井さんは、現在約1,800坪の敷地内でパッションフルーツやパイナップル、ミニトマト、ゴーヤーなどを育てています。

日照時間が長く、ミネラル成分が豊富な潮風が飛んでくる畑で育った農作物は、健全な植物体になり、旨味や甘みも増すそうです。

 

実は福井さん、沖縄に住むのは初めてではありません。20代の独身時代に神戸から自転車(なんとママチャリ!)で本州、九州へと南下し、指宿(いぶすき)からフェリーで沖縄に渡りました。本島をぐるっと一周した後に、石垣島へ。

「なにかを探していたんでしょうね(笑)」と福井さん。


「石垣島で嫁さんに出会って、5年間石垣島で暮らしました。島では陶芸の見習いをしました。いろんなことに興味があったんです。神戸の飲食店で、大量のお皿洗いをしていた時に、器にも興味を持ち始めたんです」


そんな人生経験豊富な福井さんは、石垣島でお子様が生まれたタイミングで一度神戸に戻ったそうですが「子どもを育てるならやっぱり沖縄がいい」と、再び沖縄行きを決意。

ママチャリで本島を一周した時に立ち寄り、気に入ったという北部に引っ越すことを決めました。

 


 2020年から農作物の他に力を入れているのが「無添加 沖縄県産乾燥青果」。

新型コロナが感染拡大しはじめた頃に農産物が余ってしまい、その対策として取り組み始めたそうです。

「理由はもうひとつあって、パイナップルって旬が短いんです。毎年シーズンが終わると『もうないの?』『もう少し食べたかった』という声を多くいただいていたので、違った形で提供できたらいいな、と。作る前は『乾燥させたらジューシーさはなくなるよね』と思いましたし、お客様からの反応も怖かったです。


でも、自分が心配していたようなことにはならなかったです。ありがたいことに、なかなかご好評いただいております。」



パイナップルの品種は、他の品種に比べてずば抜けて糖度が高いゴールドバレル。芳醇な香りと濃密でジューシーな味わいが人気の品種です。

収穫した日に加工をすることで、よりフレッシュな仕上がりになるのだそうで、旨味と栄養価が残るように乾燥具合を工夫しています。

 

市販されているドライフルーツの多くは、砂糖がコーティングされ、甘過ぎると感じることもあると思いますが、山パ農園の「無添加 沖縄県産乾燥青果 パイナップル」は砂糖不使用+農薬化学肥料不使用。


素材そのものの風味が楽しめ、噛み締めるほどに甘さと香りが弾けます。


福井さんが土づくりからこだわった「無添加 沖縄県産乾燥青果」シリーズを、一度味わってみませんか?

 

Photo&text:舘幸子


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